放牧中

もはや見えぬ光よ かつて私の物だった光よ もう一度私を照らしてくれ

アニメ

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』感想(ネタバレあり)

この一週間、ずっと宇多田ヒカルの「One Last Kiss」を聴いている。イヤホンをつけて音楽を聴く行為は、どう考えても孤独になる手段だ。実際、「旧世紀版」でS-DAT(シンジが音楽を聴いているアレ)はそういう役割を果たしていた。 他人との触れ合いを拒絶し、…

どこよりも早い『IDOLY PRIDE』全話あらすじ(※妄想です)

2,3話 自他ともに厳しい琴乃とアイドルを舐めているように見えるさくらとで喧嘩になるが、初ライブで互いを認めるような間柄になる 4~11話 星見プロのアイドルたちの個別回を描きつつも、琴乃とさくらの二人は麻奈が出場するはずだった「NEXT VENUSグランプ…

『22/7』感想 あるいは、秋元康は自分が支配者であることを自覚しているのか

君は君らしく 生きていく自由があるんだ大人たちに支配されるな初めからそう諦めてしまったら僕らは何のために生まれたのか 欅坂46の代表曲、『サイレントマジョリティー』。いい歌詞だ。それを書いているのが秋元康だということから目を背ければ、の話だが。…

夏が来たので『AIR』を観る

また夏が来た。 『AIR』11話「うみ~sea~」 絵コンテ・演出:三好一郎 Aパート 3:00ごろ 「誰だろう」とカラスのそらのモノローグの後、サブタイトルが表示される。この構図を忘れず覚えておきたい。 9:20ごろ 晴子が少しはみ出ている。ふたりで親子として…

現実の事件を受けて放送を自粛したアニメ

事件や災害の影響で放送を特別放送に切り替えたものではなく、作中の描写が事件との共通点があったために自粛したものを取り上げた。 事件の詳細はここでは記さないことにした。 2007年夏秋クール放送作品『ひぐらしのなく頃に解』(全24話) 同年9月18日(火)…

『天気の子』は「エヴァの呪縛」を乗り越えた

時に彼は夢をみた。一つのはしごが地の上に立っていて、その頂は天に達し、神の使たちがそれを上り下りしているのを見た。 ――創世記 28:12 『天気の子』はセカイ系であり、それでいてセカイ系を否定した作品である。 この主張は一見、矛盾している。しかし、…

鎧塚みぞれが髪を触るのは

またかよ! と思われてしまいそうだが、まだ『リズと青い鳥』について書かねばならない。 今回は、鎧塚みぞれが自分の髪を触ることについて。 少なくとも、12の場面でみぞれは自分の髪を触っている。 希美が青い羽根を拾ったとき 希美から羽根を貰ったとき …

『リズと青い鳥』を観よう

Def.二つの整数a,bが互いに素であるとは,a,bを共に割り切る正の整数が1のみであることをいう. 4月21日に、『響け! ユーフォニアム』シリーズのスピンオフ映画『リズと青い鳥』が公開された。 ■あらすじ 鎧塚みぞれ 高校3年生 オーボエ担当。 傘木希美 高校3…

『ゆるキャン△』の神話構造

ギリシャ神話にて、プロメテウスは人類に火を与えた。本作『ゆるキャン△』は、リンやなでしこら5人が火を囲んでいるところから物語が始まる。そう、『ゆるキャン△』は神話なのだ。 神話学者のジョーゼフ・キャンベルによれば、古今東西の神話には共通の構造…

青髪ヒロインはなぜ負けるのか?

『ダーリン・イン・ザ・フランキス』が熱い。なかでも、主人公ヒロの幼馴染のイチゴの、負けヒロイン斯くあるべし、と言わんばかりの行動が素晴らしい。負けヒロインの教科書に載せたいくらいだ。『ダリフラ』でのイチゴや、『あの夏で待ってる』の柑菜ちゃ…

きららアニメ史を振り返ろう

2014年から毎年開催されていた「まんがタイムきららフェスタ」が今年は開催されない。一回目しか参加したことのない僕が言うのもなんだが、なんだか寂しいものがある。きららフェスタ追悼と次クールの『はるかなレシーブ』の成功祈願の意をこめて、きらら系…

『宇宙よりも遠い場所』第12話を観よう

「サブタイがメインタイトルの回」、いわゆるタイトル回収の回にハズレなし、とよく言われている。 そんな第12話のサブタイトルの「宇宙よりも遠い場所」とは、報瀬の母・貴子の書いた本のタイトルであり、つまりは南極のことだ。 アバン。母が南極で消息を…

『宇宙よりも遠い場所』はどの順番で観たらいい?

『スターウォーズ』には「プリクエルとオリジナルをどの順番で観たら良いか?」という問題がある。公開順の456123という意見がメインだが、時系列通りの123456という話もある。両者をまとめた456123456という見解もある。現在ではそこにep7,8やローグワンが…

『宇宙よりも遠い場所』を観よう

「ここではないどこか」への憧れ。GLAYが歌にするほど、その憧れは誰しもが抱えることのある感情だ。 「ここではないどこか」への憧れは、時間的かつ空間的な「ここ」への不満の裏返し。玉木マリ(たまき・まり)ことキマリという少女もまた、「ここ」への不…