『逆境を笑え』を読もう――川崎宗則さん引退によせて
知らない人のために一応、彼の経歴を載せておく。
- 2000年に福岡ダイエーホークスに入団
- 06、09年のWBCでは世界一に貢献
- 12年にメジャー移籍
- イチローの3000本安打のときにセカンドを守っていた
- 17年春にホークスに復帰
『逆境を笑え』とは、川崎が野球を始めたころから、メジャーでのことまでを綴った自伝。これを読むと、ポジティブ思考と思われがちな彼が、実はネガティブで、自分を叱咤激励しながらやってきたことが分かる。野球に詳しくない人にも、ぜひ読んでほしい一冊だ。
本の中で、「やせ我慢は大事」と言っていた彼が引退する。そう思うと、胸がいっぱいになる。
「野球がなくなったら明日から何を目標にすればいいのか」とまで言っていた彼が野球をやめる。そう考えると、言葉に出来ない。
悲しい気持ちをやせ我慢して、『逆境を笑え』の一節を引用する。
おれは元気のない人にはこう言いたい。
大丈夫、元気のある人はいますから、安心してください、と。
そのうち、元気になったら、元気のない人のために、そのとき、頑張ってください、と。
川崎選手、お疲れ様でした。