放牧中

もはや見えぬ光よ かつて私の物だった光よ もう一度私を照らしてくれ

Wake Up, Girls! FINAL LIVE ~想い出のパレード~ に行ってきた

WUGのことは知っていたし、好きだったけど、現場に行くほどではなかった。
アニサマやアニマックスのような大きなフェスにも行くタイプではなかったから、WUGの歌う姿を生で観たのはMONACAフェスくらいだ。
Wake Up, Girls! FINAL LIVE ~想い出のパレード~」に参加したのは、「最後くらい観てあげようかな」みたいな気持ちからだった。
結論から言うと「観せてくれてありがとう……」と涙することになったのだけれど。

 

印象に残ったのは、島田真夢役の吉岡茉祐さんの手紙だ。

最後に、私はいま人生でいちばん幸せです。
幸せをたくさん、ありがとう。
Wake Up, Girls! 島田真夢役、吉岡茉祐

そのとき、『WUG』本編で何度も出てくる言葉を思い出した。

「誰かを幸せにするということ、それには三つのタイプがあると思う…」
「…世の中の多くの人を幸せにできる人…」
「…自分の周りの身近な人を幸せにできる人…
 それと、
 …自分を幸せに出来る人…」
――『Wake Up, Girls! 七人のアイドル』より

そして、『WUG新章』では「誰かを幸せにするってことは、結局は自分が幸せになるってこと」と彼女は気付いた。
さいたまスーパーアリーナに集まった1万3000人のファンを幸せにした彼女が、
舞台を支えるスタッフと、舞台で輝くメンバー6人を幸せにした彼女自身が、
「幸せです」と言ったことに大いに感動した。

 

閑話休題
カート・ヴォネガット・ジュニアという作家の代表作『タイタンの妖女』について、爆笑問題太田光楽天のルーキーではなく)はこう言っている。
過去と、現在と、未来が、同時に存在している、というような時間のとらえ方で書かれている、と。
一見理解しづらいヴォネガットの時間のとらえ方だが、実は誰しもが日常的にやっていることだ、と太田は語る。
たとえば、星座。
地球からの距離も、存在している時間も、それぞれ違う星々を繋げて、一つの絵にしてしまう。
我々は断片と断片を繋ぐことによってこの世界をイメージしている。

Polaris』の歌い出しのフォーメーションを上から見ると北斗七星の形になっている、という記事*1をファイナルライブ後に読み、僕はこのことを思い出した。
生まれた場所も時間も違う七人が繋がって、Wake Up, Girls! という一つの絵になったのだ、と。

 

七つの星の輝きを見ることができて、幸せだ。