現実の事件を受けて放送を自粛したアニメ
事件や災害の影響で放送を特別放送に切り替えたものではなく、作中の描写が事件との共通点があったために自粛したものを取り上げた。
事件の詳細はここでは記さないことにした。
2007年夏秋クール放送作品『ひぐらしのなく頃に解』(全24話)
同年9月18日(火)に発生した京田辺警察官殺害事件の影響。
最速放送だった中京圏の東海テレビでは、9月20日(木)の第12話放送を休止し、11月12日(月)に打ち切りが本作の制作を手がけたスタジオディーンの公式サイトで発表された*1。事件の起きた地域の放送局のKBS京都では、9月21日(金)の第12話放送を休止。一週間後の28日(金)に放送再開を決定し、最終回まで放送。テレ玉では、10月1日(月)の第13話放送をもって打ち切り(余談だが13話で皆殺し編が終わるので切りのいいタイミングではあった)。
10月5日(金)には、『ひぐらしのなく頃に解』公式サイトに放送休止に関しての声明が掲載された。
放送が観られなくなった視聴者への救済措置として、製作委員会のフロンティアワークスが運営するアニメイトTVで第12話以降を期間限定で無料配信した。具体的には、10月24日(水)から31日(水)まで第12話と第13話、以降1話ずつ一週間限定で無料配信した。
2007年夏クール放送作品『School Days』(全12話)
前述した京田辺警察官殺害事件の影響。
最速局のtvkで事件のあった9月18日(火)の深夜に放送予定だった第12話(最終話)がヨーロッパの美しい景色を映した紀行番組に差し替えられた。有名な「Nice boat.」はこうして誕生した。その後も19日(水)放送予定だったチバテレとテレビ愛知、20日(木)放送予定だったテレ玉、21日(金)放送予定だったテレビ大阪と地上波全局で放送は休止。事実上の打ち切りとなった。
視聴者が第12話を観ることができたのは9月27日(木)。2週遅れだったAT-Xでの放送だけではなく、秋葉原UDXの東京アニメセンター(現在は市ヶ谷)にて原作のオーバーフロー主催の試写会が実施された*2。
2014年夏クール放送作品『PHYCHO-PASS サイコパス 新編集版』(全11話) 第4話
同年7月26日(日)に発生した佐世保女子高生殺害事件の影響。
7月31日(木)に公式ツイッターで第5話を繰り上げて放送することと、今後第4話を放送する予定がないことが発表された*3。
2014年10月9日(木)に行われたニコニコ生放送での一挙配信では、第4話も配信された。
2015年冬春クール放送作品『暗殺教室』(第一期) (全22話)
同年1月20日(火)に動画が公開されたことで明らかになった、ISILによる日本人拘束事件の影響。放送局であるフジテレビの亀山千広社長(当時)は、身代金の交渉期限が第3話のオンエア(23日(金)深夜)と同時刻であったことを理由に上げている*4。
25日(日)に邦人の人質1名が殺害されたが、交渉期限を過ぎたからなのか、翌週の30日(金)には第3話が放送され、以降の話数も一週ずつズレる形で放送された。
2015年冬クール放送作品『探偵歌劇 ミルキィホームズTD』(全12話) 第5話
サブタイトルが「キャロルの身代金」だったため、前述のISILによる日本人拘束事件の影響。TOKYO MXほか各局では1月31日(土)に放送予定だったが、第1話の再放送に差し替えられた。AT-XではアニメソングPV番組に差し替わった。第5話は、第7話を放送した翌週の2月21日(土)から放送され、第8話以降は1週繰り下げになった。
なお、ニコニコ生放送やニコニコチャンネル、バンダイチャンネルでのネット配信は通常通り行われた*5。
*1:
https://www.deen.co.jp/webarchives/12145234.html
*2:http://web.archive.org/web/20071011063206/12.0verflow.com/
*3:https://twitter.com/psychopass_tv/status/494498356626849793
*4:https://www.daily.co.jp/newsflash/gossip/2015/01/30/0007701838.shtml
*5:https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1502/02/news119.html